こんにちは、Hiroです。
最近巷を騒がせているトイドローンRyze Tech「Tello」。
テローとかテッロと読むそうです。
テッロが正式という情報もありますが、動画などではテローと発音しているものも多いですね。どちらが正解なのでしょう?
「Tello」は1万円ちょっとと格安ながら、気軽に遊べるトイドローンとしては色々と高機能で面白そうなモデルです。
私の知人や友人にも、何人か購入したメンバーがちらほら。
ちなみに私もこれまでトイドローンを持っていなかった訳ではないのですが、2014年発売のモデルで随分と古いものです。
調べてみると「Tello」では、当時のものから大幅に性能アップしているようなので、2014年のトイドローンからどれだけ進化したのか、少し比較検討してみました。
- 使用していた練習機 「Hubsan X4 HD H107C」
- 話題のRyze Tech Telloは?
- 使用していたHubsan H107Cとスペック比較
- 開発したのはRyze Tech社
- 実際のレビューは
- ドローン練習機としては
- ライバルのトイドローンは?
- まとめ
使用していた練習機 「Hubsan X4 HD H107C」
私が使用していたトイドローンは、
Hubsan(ハブサン)の販売しているH107Cというモデルを、2014年1月10日にGフォースさんが国内向けに登録して販売したものです。
旭川市のホビーショップで購入したもので、通販より少し高めでした。
希望小売価格は12,420円(税込)とTelloの12,800円(税込)と大差ありません。
現在はAmazonなどで8,000円程度で購入できます。
Hubsan(ハブサン)は2010年に設立された中国の玩具メーカーです。
中国製というと不安がる方も多いのですが、ドローン業界のトップでもある「DJI」も中国のシリコンバレーと言われる「広東省深圳」のメーカーで、商用ドローンの世界シェア70〜85%を占めています。
HubsanもDJIと同様にドローン(特におもちゃのドローン)に興味がない方には聞きなれないメーカーかも知れませんが、低価格帯の「トイドローン」製造・販売ではかなり有名なメーカーです。
世界的にも高い評価を得ており、YouTubeなどにも飛行から改造まで、多くの動画が出回っています。
購入当時に撮影した動画が下記になります。
春先の北海道で撮影したものです。
前半2分は人気のない公園の駐車場。
後半は除雪されず、車両が入ることができない農道の雪が溶けた部分で撮影しています。
動画を見ていただくとわかりますが、H107Cは当時の安価なクワッドコプターの中で、小型ながらそこそこのパワーがある方で、無風・微風であれば屋外でも飛行できます。
一応、画質は当時のトイドローンにしてはかなり綺麗な部類になります。
しかし、カメラは機体前部に固定されており、手振れ補正などの機能はありません。
また、機体の水平はジャイロで保てるものの、GPSや光学・超音波などによる自立飛行支援機能も装備されておりません。
そのため、微風であっても機体が流されてしまうため、安定したホバリングを保つには、常に当舵の操作を行い機体の位置を補正し続けなければなりません。
ワンプッシュボタンによる離陸や着陸機能もないので、スムーズな離着陸には非常に慣れが必要です。
撮影の際にはピッチ(前進・後退)やロール(左右移動)の際には機体が傾斜するため、安定した動画の撮影は難しくなっています。
現在のトイドローンでも主流になりつつある、FPV(First Person View)機能もないので、カメラがどのような映像を記録しているかは、イメージで保管してフライト。
着陸してマイクロSDカードをPCに入れて初めて分かるという、フィルムカメラ的な操縦以外の難しさもありました。
動画の途中、2:04あたりでハンドキャッチで着陸しているシーンがありますが、ホバリングを安定させるためには両手で操作することが必須なので、 通常ハンドキャッチを行うことはできません。
動画の際には前方から放物線を描くように飛行させ、手前でスロットルオフ。
アンダースローのボールをキャッチするように着陸させています。
多少アクロバットな方法で、失敗すると地面に落下しますし、スロットルをオフにしていなければローターで指を切るので推奨はできません。
こちらは高知にUターン後、四万十川の河川敷で撮影した動画を編集したものです。
動画は少しだけPCでブレの補正を行っています。
最近の機体に比べて操縦は面倒ですが、純粋にラジコンを飛ばせるという楽しさと、自動制御のない機体のコントロールを学ぶという意味では非常に良い経験になったと思います。
そこそこフレームが頑丈なので、多少の高さであれば落下してもプロペラ破損だけで済むのが嬉しい機体でした。
話題のRyze Tech Telloは?
Ryze Tech TelloはRyze Tech社が開発し、国内ではDJIが販売している200g以下のトイドローンです。
スペックはスマートフォン(iPhoneなど)によるWiFi接続で操作することができ、スマートフォンからの操作でワンタッチフライトやフリップ(宙返り)などが可能です。
スマートフォン画面にてFPV(First Person View)も可能で、カメラに写る映像をリアルタイムで確認できます。
カメラの撮影機能はJPEG静止画(2,592×1,936ドット)撮影と、電子手ブレ補正つき動画をHD(720)30pで撮影できます。
装備されている5つのセンサーからのデータをリアルタイムに受信し、IntelのMovidius Myriad 2 VPU(ビジョン・プロセッシング・ユニット)で周囲の状況を把握する機能を持ち、GPSを備えていない機体ながら、屋内外で安定したホバリング性能を誇ります。
トイドローンとしてはかなり高性能でありながら約80gと非常に軽く、規制の対象外で気軽に飛行や自撮りを楽しむことができるようです。
Scratchでのプログラムにも対応しているので、知識があればプログラムの基礎を学びながら機体制御を学ぶなんてことも可能です。
価格は12,800円(税込)とこれまでの、入門トイドローンと大差ない価格でコストパフォーマンスは非常に高いのが特徴です。
このころはまだ、ドローンに対する法規制などはなく、200g以上のホビー機体であっても空港や危険区域外であれば、比較的自由に飛行させることができました。
現在は首相官邸にドローンが落とされた事件などで航空法が改正され、200g以上の機体は規制対象となり、飛行エリアに制限がかかります。
DJIの代理店・取扱店で購入できます。
使用していたHubsan H107Cとスペック比較
Hubsan H107Cとスペックを比較してました。
()内がH107Cです。
カメラ静止画:JPEG 2592×1936(静止画機能なし)
動画の画質 :電子手ぶれ補正HD720P(HD720P手振れ補正なし)
FPV伝送モニタリング:あり(なし)
最大ネットワーク範囲 100m(100m)
最大高度:10m(電波到達範囲内)
最大稼働時間:13分(7分)
重さ 80g(51g)
通信方法 :無線 Wi-Fi 2.4GHz(2.4GHz)
操作方法:スマートフォンアプリ+ゲームコントローラーも可(専用送信機)
GPS機能 :なし(なし)
自立飛行支援:ビジョンポジショニング、気圧センサー、衝突検知(ジャイロのみ)
バッテリー管理:バッテリー低下アラート(LED点滅)
フェールセーフ:自動着陸(なし)
開発したのはRyze Tech社
TVなどでよく使用されている空撮映像にも使用されている「Phantom4」などを開発したDJIの飛行安定化技術と、CPUなどで有名なIntelから技術提供を受け、トイドローンの「Tello」を開発したRyza Tech社は中国のドローンスタートアップメーカーです。
実際のレビューは
静止画
静止画のスペックは 2592×1936なので、
作品としてプリントは無理としても、コンビニなどでL版プリントして友人に渡したり、ブログ用の画像などには十分に使えそうです。
Twitterや各ブログなどで拝見している限り、なかなか良い商品のようですね。
2018年4月8日 https://t.co/Q66InRdSkr @YouTubeより
— 空撮、湘南、ドローン好き (@7R6XqeLJ72c4jyw) 2018年4月8日
Tello 写真もよろしくて、びっくり‼️ pic.twitter.com/oNVIUy1P1V
ドローンTelloで撮った写真と一眼レフで撮った写真。
— シャるん (@Scharn_bis) 2018年4月8日
風はあったので上昇限度までは飛ばせられなかったけど、それでも結構高い。
でもレンズがものすごく小さいので大分暗い写真になっちゃうね。
小型ドローンだから仕方がない。 pic.twitter.com/TX75FhyyPD
ミニドローン RYZW Tello 初飛行 https://t.co/0yqyzRFciU pic.twitter.com/AnY8m2Oorq
— #ドローン バズウォール (@BuzzWall_Drone) 2018年4月6日
少し工夫することでパノラマ写真の素材を撮影したりもできます。
動画
動画に関しては賛否両論が多いです。
500万画素のデータを電子手補正で720Pに切り出していることから、ピッチ(前進・後退)やロール(左右移動)の際に起こる揺れに関しては、きれいに抑えられているようです。
実際に私のアップしているH107Cの動画と比べると、映像の安定感は雲泥の差ですね。
ただ、流石にジンバル搭載の機種や、6万円ほどするParrot Bebop Droneシリーズの電子補正には敵いません。
すでに高級なドローンを所有していたり、これからドローンを購入したい方でTVやYouTubeなどで見る空撮動画のクオリティを求めているなら、全然ダメと感じるでしょう。
ただし、FPVの体感やドローンの基礎操作を覚えるための練習機としてなら、十分に楽しめる機体だと思います。
弱点は本体にメモリーやマイクロSDなどのスロットがなく、動画の保存はWi-Fiで伝送されてきたスマホに依存することです。
そのため、電波状況が安定しなかったりすると、伝送損失が発生してコマ落ちのようなカクカクした動画になりがちなようです。
これはスピード感のある動画を撮影したい場合などに不利になります。
また、通信距離は100mほどのスペックですが、最高高度は10m程度しか上昇できないという記事も見られます。
ついでに #トイドローン の #Tello も飛ばしてみました。
— 大正工業株式会社 (@taishou_main01) 2018年4月10日
こちらも風に負けず、ちゃんとホバリングしてくれます。
こちらは動画を少し撮影してみました。十分キレイに撮れますね。
手のひらに着地するお利口さんです^^
12,800円とお手頃なのに、十分すぎる性能ですよ。#ドローン #高性能 pic.twitter.com/MsKrkjW2Yz
『Ryze Tech Tello』で撮れる動画は、遅延とノイズが多くてかなりクオリティが低いので、あくまでオマケ程度に考えた方がいいと思う。 pic.twitter.com/w42o8k7bOv
— Masaya™ 2.1 (@m_s_y) 2018年4月9日
ドローン練習機としては
私の所有しているH107Cのように、練習や体験用として購入できる安価なドローンはたくさん販売されています。
昔からのラジコンユーザーの中には「最初は自立飛行支援機能がないマニュアル専用ドローンで慣らすことを推奨する」という方もいらっしゃいます。
確かに昔のヘリコプターのRC(ラジコン)に比べるとドローンのホバリングは簡単になっており、基本を学ぶことはトラブル時に有効です。
しかし、H107Cも含め、そういった安価なドローンでは離陸から一定の場所で停止させるホバリングやスロットルを絞ってのスムーズな着陸にかなり慣れが必要です。
小型・軽量である以上は当然ながら風にも弱く、狭い部屋などでは、ドローン自体が起こした風が壁や床に反発し、常に右へ左へ流されていくという状態にもなりかねません。
これを常に当舵で制御して安定飛行するのは初心者では難しく、人によっては自由に飛行させる前の段階で挫折してしまう方も多いでしょう。
また、屋外で練習をしようにも機種によってはパワー不足で、屋外でのフライトを推奨できない場合が有ります。
ところがTelloならば、ビジョンセンサーなどの効果で屋内・屋外(強風以外)を問わずホバリングが非常に安定しています。
スマホやコントローラーのスティックを操作しなければ、完全に空中で静止して待っていてくれるという安心感は素晴らしいです。
HubsanなどにもGPSによる自立飛行支援機能が付いたモデルもありますが、トイドローンのそういったモデルは制御をGPSに依存している場合が多く、屋内の飛行が安定しない傾向があります。
そうした事から、練習機として屋内・屋外とわず安心して操縦できる機種となると、Telloがダントツで優れています。
まず、安定したホバリングが確保できることで、初心者の方は初めから安心してピッチ(前後)ロール(左右移動)から、ラダー(回転)から対面の逆転した操作など、基本的な操縦の練習を行うことができます。
それが完全にマスターできれば、機体の向きによってどちらにスティックを入力するのか、感覚的に理解する事ができているので、ピーキーなマニュアル操作のドローンに移行しても、そこそこ落ち着いて操作ができます。
自立飛行機能を自転車でいう補助輪として活用するという訳です。
ライバルのトイドローンは?
同価格帯で200g以下の個人的に気になるトイドローン機種としては、フルHDの撮影に対応し、GPS制御が可能なHubsan H216Aがあります。
ただし、こちらは総務省の電波利用許可を受けた証明となる「技適マーク」がついていない商品も出回っており、誰にでも安心して購入させられるとは言えない雰囲気。
同社のH502Eなら技適マーク付きの国内販売もありますがFPV機能がなく、720p(手振れ補正なし)で撮影には不向きです。
GPS機の利点はフェールセーフだけでなく、ボタン1つで離陸地点に帰還できるRTH(リターントゥーホーム)機能や地図上で飛行ルートを指定し自動フライトが可能なできるウェイポイント機能ですが、これについては飛行エリアが広がるため、出力の小さな練習機としての機能とは言えません。
そう考えると、現状で練習用や入門用でトイドローンを購入するならオススメは間違いなく「Tello」でしょう。
まとめ
これからドローンを始めたい方・体感したい方の練習だけでなく、セルフィー用途やプログラムの学習など幅広く使える「Tello」。
しばらくはトイドローンのオススメ機種の筆頭になるモデルだと思われます。
もちろん、本格的に写真撮影や動画制作に使いたい方なら、トイドローンの「Tello」ではなく、しっかり予算を作りホビー用途から業務向けの定番になっているDJIの「Phantom4」や「
しかし、「
」などはコンパクトであるとはいえ、200g以上となるため航空法の規制対象になり、どこでも気軽にという訳にはいかない部分があります。
その点、「Tello」は規制外のトイクワッドなので、気軽に遊べる(練習できる)というところが最大の利点です。
自宅などでドローンの操作を練習するのにも最適ですので、「
」とは別に1台持っていても損はしません。
特にドローンに興味があって、これから試してみたいというレベルなら、初期費用も抑えることができて、飽きてしまっても損失は少なくおさえられます。(最悪はメルカリやヤフオクもありますし)
それでは、皆さん楽しいホビーライフを!!
購入してみました。