とさでいず

愛車DJデミオのカーライフを中心に自転車、バイク、高知のおすすめスポット、写真についてなど色々と書いています

風の変化

4月30日

前日の祝日は出勤となったが、
今日は平日休みとなっている。

微妙な天気で気分が乗らず、見合わせた前回のツーリング。
その後は体調を崩したり、中途半端に回復したりを繰り返し
半月ばかりオートバイに跨っていなかった。


そういえば先日のニュースに
秩父羊山公園の芝桜が人気と書いてあったな。
そう思って窓の外を見ると、幸いにして天気も良い。
体調も70%といったところか・・・。

トップケースにカメラバッグと雨具を詰め込み
10時ごろにエンジンに火を入れる。

久しぶりに起こされたエンジンは
何だか眠そうに何度もクシャミをした。

少しアイドリング上げて暖機運転をする。
2回クラッチレバーを握ってスロットルをあおり
回転が上がるのを確認したらゆっくりとオートバイを走らせた。


イメージ 1

市街地を離れて渓谷沿いの道をのんびりと走る。
風の中に見える色や香りが随分と変化している事に気が付く。

走り出すまでは正直なところ
あまりオートバイに乗りたいと思っていなかった。

時々走っていなければ、再びバッテリーも弱ってしまうだろう。
車体にも良い状態とはいえない。
そんな変な義務感から、何かしら目的を見つけて走り出したに過ぎなかった。

しかし、走り出すと何かが少しずつ覚醒してゆくのを感じる。
それはいつも感じていることなのだが、いわゆる五感によるものなのか、
それとは異なる別の何かなのかは分からない。



イメージ 2
昔は走る理由などは必要なかった。

目的地にたどりつく為に走るのではなく
走る事が目的で、行き先はあくまでもオマケだったのかもれない。
それが当たり前の事ように感じていたのに、気持ちは少しずつ変化する。
自分の気持ちだけではなく、置かれている環境も。


まあ、それは悪いことではない。
変わってしまった自分自身を感じる時間や
走りながら一時的にその時代に立ち返る刹那も
ニヤリとさせられるある種の嬉しい時間なのだから。

青梅秩父線から何となく進路を変更し
国道299号線を走り正丸峠に立ち寄った。

少しだけ桜が残っていた。
流れていく視線の中に舞う
花びらが優しく微笑む。

山上にある食堂で昼食を取る。
「正丸どんぶり」という豚の味噌焼きを乗せたメニューが思いのほか美味しく
立ち寄って正解だったのかもしれない。

食後は峠道を秩父へと下る。
市街地に入ると芝桜の丘がある羊山公園までの短い区間
渋滞が始まった。

臨時駐車場もいくつか準備されていて
休日にはかなりの来客があるそうだ。