北海道ツーリング -２- [8.7 上陸 札幌へ]

８月７日

早朝、６時ごろに目が覚めた。
寝室が妙に暑く寝苦しかった為か、寝覚めも悪い。

とりあえず乗船前に買っておいた
パンと売店でヨーグルトと飲み物を買い朝食。
地図を見ながらグダグダする。

昼が近くなりカップラーメンを啜り、
一段落したら、一風呂浴びて
ランドリーで軽くシャツと下着を洗濯していると
苫小牧港到着の船内アナウンスが流れた。

下船準備を整えていると
例の友達から再度電話。

彼女の世話になっているディーラーの
メカニックマンが北海道ツーリングということで
同じ船に乗り合わせているらしい。
奇妙な偶然もあるものだ。

下船してフェリーターミナルの隅にある自動販売機スペースで
積載状態の確認をしていると
それらしいショベルのビッグツインが近づいてきた。

挨拶してみると本人だったようで、
ちょっと話したり写真を撮ったりして
私は北上、彼は東へ向かって出発する事を伝え
お互いの旅の無事を祈りつつ
フェリーターミナルを後にした。

本日の走行予定は石狩を抜けてキャンプ。
途中、札幌の南区にあるバイクカフェ
「ジェイ・パーカー」に立ち寄るつもりなので、
フェリーターミナルを出て支笏湖を目指す。

支笏湖までの２７６号線は森の中を抜けていく
真っ直ぐな道となっている。
ついついスピードを出したくなるが
山岳区間突入直前にネズミ捕りをしているので要注意だ。

直線の終点から少し進むと支笏湖が現われる。
何でも国内第２位の深度を誇るカルデラ湖だとか･･･。
雲間から落ちる日の光とそれを映す水面が美しい。

湖を抜けるるとそこから４５３号線へシフトし
中高速のワインディングを抜けると
札幌まですぐに到着する予定だった。

しかし、湖を越えた辺りから少し雨が降り始め
峠区間に入る頃には本降りとなり合羽を着ることになる。
しばらくの間、雨の中でバイクを走らせた。

ワインディング区間を過ぎて
右手を気にしながら少し走ると
カフェの看板が見える。

店の前にバイクを止める頃には幸い雨は止んでいた。
駐車スペースで合羽を脱いで荷物の上に固定していると
マスターが出てきて迎え入れてくれた。

「ジェイ・パーカー」のマスター自身も
スポーツスターに乗っており
しばらくバイク談義をしつつコーヒーを頂いた。
店内にはモンキーや自転車が展示されていて
モーターサイクル関係の書籍も多く蔵書された明るい店内は居心地がよく、
気さくなマスターや常連さんとも話しながら
色々サービスもしていただき、ついつい長居をしてしまった。
最後には泊まる場所の相談をして
近くにあるカフェ兼ライダーハウスを紹介していただき
常連のＹさんが送ってくれる事になり
一路、藻岩方面へ。

「カフェ＆ライダーハウス『輪茶館』」は藻岩山の観光道路近くの
少し奥まったところにあるが
カフェの店内に入ると窓からは
付近の町並みを見下ろせるロケーションにあり。
腰を落ち着けてコーヒーを飲むにも最高だ。

なんとこちらのマスターご夫妻もスポーツスターや
スーパーカブなどに乗っていて
道内のライダー＆バイク事情にも通じている。
マスターの話はどれも面白く。
ツーリングの話やバイクに対する考えなど
ついつい聞き入ってしまう。

今回は夕食にうどんとミルクティをいただき。
１階のライダーハウススペースに割り当てられた部屋で１泊した。

思いがけず札幌のライダーが集まるカフェを
２店ほどハシゴする事になってしまった訳だが
それぞれ独特な雰囲気があって楽しめると思うので
簡単には甲乙付けがたく
近場をツーリングされるバイク乗りには
オススメの喫茶店だ。

個人的には
休日の昼下がりにコーヒー片手に仲間と語らうならジェイパーカー。
平日の仕事上がりに一っ走りしてコーヒーを飲むなら輪茶館という感じ。

どちらにせよ。
近所にこんなカフェがあれば
絶対に通ってみたいと思ったことは間違いない。