とさでいず

愛車DJデミオのカーライフを中心に自転車、バイク、高知のおすすめスポット、写真についてなど色々と書いています

北海道ツーリング -5- [霧の山を抜けて]

積丹漁協の給油所からほどなくして
神威岬(カムイミサキ)の駐車場に到着した。
車の数はちらほら、道内のナンバーが目立つ。

駐車場にはバイク用のエリアも用意されているので
そちらにジェベルを止めるが
強風でなかなか車体が落ち着かない。
散策中に風で車体が倒れてしまいそうなので、
風の方向に向けてバイクを止めた。

自分以外のバイクはヤマハのトリッカーが
荷物満載で1台だけ止まっている。

天気は曇り気味だった事もあって
今日は数台しかバイクと遭遇していなかったので
少し嬉しくなる。

ここ神威岬義経にまつわる伝説が残っているので
興味のある方は調べてみても面白いかもしれない。
(詳しくは積丹観光協会のサイトで歴史探訪をクリック。)

さて、岬まで徒歩で15分ほどかかるらしいが
せっかくなので見に行こうと
遊歩道の方向に足を向けたところで
青いライディングジャケットを着た
トリッカーのオーナーらしき女性が
歩いていたのが見えたので
ちょっと話かけてみた。

残念なことに強風で岬の突端まで続く道のゲートは
閉鎖されているらしい。

イメージ 1
岬を見ることはできるようなので
一人で遊歩道を登っていく。


イメージ 2
晴れていれば、積丹ブルーと言われるほど
美しい海が見られるという神威岬

先端に立つ岩が乙女の化身と言われる神威岩。



イメージ 3
しばらく景色を楽しんで振り返ると、
雨雲がこちらに迫ってきているのが見えた為
逃げるように次の目的地に向かって出発した。

次の目的地は「洞爺湖」。
資料によると4月末から10月31日までの期間で
毎日20:45からロングラン花火大会を行っているらしい。

時折、小雨に降られたり、橋の上で強風にあおられたりしながら
湾岸沿いの国道229号を岩内町まで走る。

そこから276号にシフトして洞爺湖を目指す予定だったが、
岩内で道を間違えてしまいニセコパノラマラインこと
道道66号(洞爺湖岩内線)に入る事になった。
結果的にこちらの方が近道だったようだが…。

ここは森の中を抜けていく高速ワインディング区間
晴れていれば、とても気持ちの良い道らしい。


イメージ 4
ただ、今回は霧に包まれていた。
自分以外のクルマやバイクは1台も見当たらない。

道路標識を確認しようにも
真下まで近づいて見上げないと
ほとんど読むことができない。

途中の分岐点で、地図を確認するためにバイクを止め
エンジンを切ってみた。

全くの無音の世界。


時折、木々の隙間を風が通り抜ける音がする。
目の前を霧がゆっくりと流れていくのが見える。

どこか違う世界に迷い込んだかのような
そんな気分だ。

日没時刻も近い。
このままの状況で暗くなってしまうと
花火の始まる時間までに洞爺湖に着けなくなってしまう。

山間部は気温が低いので、ジャケットにインナーを装備して
多少ペースを上げて走行。
霧でセンターラインを見失い
一瞬ヒヤリとするシーンもあったが
そのままリカバリーして峠を登っていく。

下り坂に移ったあたりから
霧も晴れてきてジェベルにも慣れてきたのか
全体を見ながら走る余裕もでてきた。



イメージ 5
神仙沼自然休養林の駐車場で
ストックしていたペットボトルの麦茶を飲み
また、ニセコ方面に向かっダウンヒルを快走。

辺りは薄暗く、写真を撮る事ができなかったが
時折、雲の間から羊蹄山を見る事もできた。




イメージ 6
19:45頃、洞爺村まで到着。
素直に国道を走れば温泉街まで10分程度だが
何故かそのまま湖畔を右手に温泉街の方に向かい約10km走る事に…。

写真の左奥に見える光が温泉街。
その手前にある真っ黒いエリアが湖。
街灯はほとんどないのでジェベルの大きいヘッドライトが大活躍。
中央の白い光が縁石に付けられた反射板でガードレールはない…。
つまり、オーバースピードで
白線を1mオーバーすると湖畔にダイブ(笑)。


20:15頃に温泉街に到着。
ジャケットを脱ぐと少し肌寒い。
おそらく20度以下になっているはずだ。

お腹が空いたので近くのラーメン屋さんで夕食。

ご主人と話していると
湖畔に面した歩道に無料足湯があるという情報を入手。
ラーメン屋のご主人は
「足湯に行くなら拭く物がいるだろ」
と古いタオルを1枚渡してくれた。
旅先で人の心の暖かさに触れ少し感動。

お礼を言って足湯までバイクを押していく。


イメージ 7
湖畔の見える位置にジェベルを止めて
観光客のおばちゃん達と足湯を楽しんでいると花火が・・・。

20分ほどの時間。
少し肌寒い風に夏の終わりを感じながら
ひと時の光の花を楽しんだ。

21:15
そろそろ、札幌に帰らなければならない。
道道981号から道央自動車道の伊達ICに入り
そのまま札幌まで走る。


イメージ 8
萩野PAの誰もいない駐車場で小休憩を取り、
藻岩山に立ち寄り札幌の夜景を見て帰るかと考えながら
再び走り出す。

ところが苫小牧を抜けた辺りから雨が降り出してしまう。
結局、夜景を見ることはなくホテルへと急ぐことになった。


イメージ 9


9日4日の走行距離:約430km