とさでいず

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スーパーカブ90(HA02型)にYSS製 ハイブリッドリアサスペンション 300ミリを装備

スーパーカブ90(YSS製 ハイブリッドリアサスペンション 300ミリ)

こんにちは、Hiroです。

リアキャリアにGIVIモノロックケースを装着し、ベトキャリも装備することで積載量も確保できた我がスーパーカブ90カスタム。

前の記事でも書きましたが、長距離を走る際、どうしても巡航速度がクルマと同じになってくるため、ふにゃふにゃのリアサスペンションの挙動が気になっていました。

 

 

www.tosa-days.net

 

25年経過した古い純正サスの状態

車体に装備されている古いノーマルサスですが、バネとしてはまだ十分機能するものの、路面が痛んで波打っているような箇所を通過するとサスペンションが沈み込んだ後、ショックアブソーバーが機能せず、しばらく波打つように上下に揺れるのです。

俗に「おつり」と言われるやつで、リアサスが衝撃を減衰できず、ただのバネのようにしばらくボヨンボヨンと動き続けます。

サスのバネレートが柔らかいことは、低速で街乗りなら楽で良いのですが、高速域(と言っても50km/h〜60km/h程度)でのタイトなワインディングなどでは車体がいつまでも上下していると車体が安定せず身体で車体を抑えなければならず、心身ともに疲労が蓄積します。

特にコーナーリング中に路面のギャップを拾った際には一気に荷重が抜けてしまう為、後続車が迫っている際などには多少怖い思いをする事がありました。

 

流れに合わせた巡航が難しい問題点と解決の糸口

煽り運転などが問題視されている昨今。

最近の車に乗っている方の中には交通弱者に対する想像力(思いやり)がなく、マナーの悪い方も多いです。

勤め先の同僚との会話の中で、「ロードバイク(自転車)で車道を走っている奴は死ねばいい」「自転車は歩道を走るべき」なんてセリフを聞いたときは耳を疑ったほどです。

多くのパターンとして、煽りや被せは基本的には自分より格下と思っている者に対しての行動ですので、車なら軽自動車や2L以下のミニバンに乗っている際は煽られますが、高級セダンや高級ミニバン、外車であれば煽られることは少ないようです。

自分の運転経験からだと、車なら
軽トラ(キャリイ)→軽バン(スクラム・エブリイ)→軽SUV(テリオスキッド)→コンパクト(デミオ)→セダン(ランサー・ブルーバード・プリウス)→スポーツクーペ(MR2・レビン)→高級ミニバン(アルファード*・エスティマ*)→コルベットC6*→高級セダン(LS*)順番で煽られにくい印象です。

*はレンタルや知人の車、仕事などで運転した車です。

 

バイクの場合ハーレーなどで走っている時なら、車も気を使うのか幅寄せされることは少ないです。

国産の普通二輪乗車時は攻撃性のある方は煽ってきますが、一般的には普通車と同じ程度の扱い。

 ジェベル200など原付2種と同じフレームの小型車種では原付同様、法定速度+10km/hで走行して意地でも抜きに入ってくる方が少なくありません。

 

目の前に原付が走っていると60km/hから少しでも減速しようものなら、原則は考えずにコーナーリング中でも無理やり被せて抜いていこうとする人にも時々遭遇します。

 

私のスーパーカブの場合、リアが落ち着かない問題がありますので、コーナーリング中に後続車がある際はくるぶしとステップで車体を押さえつけて、暴れる車体を制御して速度をキープする方法をとる。

もしくは直線で路肩に寄って停車し、全ての車に追い抜いてもらうまで数分待つかです。

道路の左側に寄って30km/hほどまで減速して抜かせる方法もあるのですが、あまりパワーがないので峠の上り区間で失速するとスピードを戻すのに苦労します。

また、高知県は愛媛と比較すると貧乏県なのか、同じ国道でも道幅が狭くなっている部分が多く、左側を徐行してやり過ごせない場面も多いようです。

 

そこで考えたのがリアサス交換による車体のスタビリティーアップです。

 

 

どのメーカーの社外リプレイスサスペンションを選ぶか

スーパーカブのカスタマイズ界隈で高評価なリアサスは、東京堂さんなどが販売にする「YSS」と「SP武川」さんのリアショック。

レースなども考えるなら武川さんも良さそうですが、私はすでにアラフォーなので峠を攻める訳でも、4stミニのレースに参加するわけでもありません。

サスをガチガチに固める必要はなく、そこそこしなやかに衝撃を吸収。路面をキレイにトレースしてくれるサスペンションが希望です。

東京堂さんのスーパーカブ専用に設定されたYSSハイブリッドリアサスペンションがセッティングも楽で1番良いのですが、リアサスとしては安いとはいえ1万円に近いので金銭的に余裕もなく迷っていました。

そして、迷っている最中、偶然数週間しか使用していないYSSの中古リアサスを見つけ即決。

スーパーカブ専用ではなく、モンキーやゴリラなども含めた汎用品です。

 

YSSハイブリッドリアサスペンションとは

YSSハイブリッドリアサスペンション

YSSはタイで設立されたメーカーで、レース活動や各社のOEMサスの提供などで有名なメーカーです。

国内にも代理店があり、オーバーホールにも対応しています。

ただ、国内でスーパーカブ用のオーバーホールを考えると、新品を購入した方がオーバーホール料金よりも安くなるようです。

 

ハイブリッドサスペンションは窒素ガスとオイルのツインチューブ構造により、非常にしなやかな乗り心地が特徴です。

 

東京堂さんから販売されているモデルはスーパーカブ用で純正長になっているようですが、汎用のものは新品であれば取り付けピッチ(アイボルト2穴間の距離)が

約280mm、300mm、310mm、330mm、340mm、345mm、350mmから選択できます。

ちなみに今回入手したサスはアイボルト2穴間の距離は300mmのものです。

 

スーパーカブ90カスタム純正とのリアサス長の違い

ということで、購入したYSSのハイブリッドリアサスペンション。

純正のリアサスペンションと並べてみます。

並べてみると長さが違う事がわかりますね。 

 

純正リアサスペンションの上下アイボルト2穴間の距離325mm。

今回購入した上下のアイボルト2穴間の距離は300mmです。

 

約25mm短いので、約1インチのローダウン仕様となります。

 

 

スーパーカブ90(HA02型)に取り付け

 

スーパーカブ90のリアサスペンションは上下の袋ナットで固定されているだけですので、脱着そのものは特に難しいところはありません。

 


用意する工具は脱着だけならメガネレンチでも可能ですが、できればソケットレンチが良いでしょう。最後にトルクレンチで締め付けトルクの管理ができればより安心です。

また、ラチェットハンドルもあると工程が楽になります。

作業の注意すべき点としては取り付けトルクです。

サスを取り付けるボルト(芯)は車体から出ていますので、あまり力入れて締め付けると溝をなめてしまいます。

そうなるとサスペンションを固定できない状態となります。逆に締め付けが弱いと走行中の安全に関わります。

心配な方はショップに依頼するかトルクレンチでしっかりと締め付けトルクを管理しましょう。なお、ご自分で作業される方は自己責任でお願いします。

 

ちなみに私のリアサス交換作業は東京で乗っていたヤマハのビラーゴ250から2台目。

 

取り付けカラーの差し替え

YSSサスペンションとカラー

サスペンションとカラー

車体に取り付ける前にカラーを差し替える必要があります。

スーパーカブ90の場合、上が内径12mmで下が10mmとなります。

 

 

 

サスペンションとカラー

サスペンションとカラー

 

 

最初は同サイズのソケットを使ってゴムハンマーで叩き入れようと思ったのですが、想像以上に硬いので発想を転換。

 

 

 

カラーをクランプで圧入

カラーをクランプで圧入

特殊工具は持っていないので、こちらのような小型のCクランプを使って圧入します。

万力などでも可能ですし、ダイソーなどの100円ショップでも購入できるものでも大丈夫です。ただ、100円ショップのものはハンドルが華奢すぎて、力を伝えにくいので少し苦労します。

 

 

取り付け

取り付け

取り付け自体は同じ長さのサスペンションであれば、左右1本ずつ外して取り換えていくと簡単です。

今回はサスの長さが異なりますので、センタースタンド で後輪を持ち上げ左右のサスを2本とも外します。

その後はスイングアームをフリーにしておき、タイヤを持ち上げてサスを差し込めば取り付けできます。

 

 

YSSサスエンション下部のアイボルト

サスエンション下部のアイボルト

まずは一度取り付けてみて、チェーンカバーやスイングアームなど車体と干渉する場所がないかを確認です。

ちなみに下方のアイボルトは写真のように内側に若干オフセットされています。

取り付け時に逆にならないよう注意が必要ですね。

 

ワッシャーで調整

ワッシャーで調整

車体に取り付けた際、車体と干渉する部分がある。

または車体の上下でサスペンションが斜めになってしまう場合、市販のワッシャーをかまして調整が必須です。

ワッシャーを入れる数は若干の個体差があるようです。注意しなければならないのはナットを取り付けられる長さを残してワッシャーを入れること。

あとは袋ナットを締め付きすぎ、ボルトを破損させてしまわないようにする点です。

 上の写真では若干ですがシートカウルと接触しています。

とはいえ、シートカウル部は押すと引っ込むレベルですし、ナット側のクリアランスがギリギリになりますので、このまま許容しています。

カウルを外してショートフェンダー化する場合などは接触しないクリアランスがありますので、特に気にする必要はなさそうです。

 

 取り付け完了とファーストインプレッション

 

 

取り付け完了した時の写真です。

 

良いところ

実際に裏山の農道ワインディングや街への買い物、通勤などで近所を数十キロほど走ってみました。

純正に比べると少しサスは硬くなりますが、路面の凹凸をキレイに追従してくれる事。

また、波打った路面などでもショックアブソーバーがしっかり仕事をしてくれるため、延々とリアが上下運動をしてしまい挙動が落ち着かないという点が解消されました。

大袈裟にいうと、少しスポーティーな別の乗り物に乗っているような感覚です。

 

国道での巡航時も車体の挙動が安定するため、力まず速度を維持しやすく、長距離はまだ走っていませんが、疲労は軽減されると思います。

 

また、ローダウンによりキャスター角が大きくなった事から、直進安定性のアップとリア荷重の傾向が強まったようです。

 

気になるところ

少し問題になりそうな点が、約1インチ(約2.5cm)ローダウンされたことにより、センタースタンドの位置で水平状態のロードクリアランスが10cm前後となった事。

写真のようにサイドスタンドで駐車している際には、iPhoneXRの幅と同じくらいで9センチ弱です。

路面の状態によっては駐車時に車体が直立状態となり、倒れてしまいやすくなりますので、少々気を使います。

また、巡航時や高速コーナーでは特に問題にならないのですが、急な登り坂でターンする際や、ヘアピンのようなタイトコーナーでリーンアウト状態にすると、スクーターでそうであったように十中八九センタースタンドを擦ります。

この状態でダート走行はまず無理でしょう。

スーパーカブ90でセンタースタンドを残してローダウンの場合、今回の300mmピッチの1インチローダウンが限界かなと感じました。

対策としてはセンタースタンド の撤去。サイドスタンドをショートタイプに変更で解決すると思われます。

 

まとめ

センタースタンド撤去はメンテナンス性が損なわれますし、乗り味は非常に気に入っているので、しばらくはこのまま様子を見てみることにしました。

クリアランスが気になるようであれば、汎用でここから10mm上げて310mmか純正に近い330mmを検討します。

340mmや350mmに変更してハンターカブのようにリアを上げる方法も楽しそうではあるのですが、フロントサスペンション側の対策を行わない限り、より不満が発生してしまいそうな懸念はあります。

 

どちらにせよ楽しみながら対応していきたいと思います。

それでは。