こんにちは、Hiroです。
昨年(2017年)の4月のこと。
妻と私は春のお花見を楽しもうと、仁淀川町の大渡ダム(桜)や上久喜(花桃)をデミオで回りました。
今年も桜の便りが届き始め、どこに行こうか迷っていたのですが。
妻から「長時間の山道(狭路ワインディング)は疲れるので、今年(2018年)は高知市付近で宿泊して、のんびり楽しめるお花見スポットに行きたい」と希望がありました。
確かに高知県の山岳部は路面状況がよくない道も多く、運転好きな私と違って、車が苦手な方は車酔いをしたり、疲れることは頷けます。
そこで今年は、高知龍馬空港がある南国市で1泊。
3月29日と30日を使って、アクセスが容易な「香美市」エリアで「鏡野公園」と「西川花公園」という2つの花の名所メインに回ることにしました。
日本さくら名所100選「鏡野公園」とは
まずは3月29日午前、妻と私は香美市の「鏡野公園」に向かいました。
鏡野公園は1990年に公益財団法人「日本さくらの会」の創立25周年記念として選定された「日本さくら名所100選(にほんさくらめいしょひゃくせん)」に選ばれた桜の名所です。
高知県では鏡野公園のほか、高岡郡佐川町の「牧野公園」があります。
鏡野公園は高知工科大学の敷地と隣接しており、大学の敷地と相互に行き来することができることから、 老若男女ともに愛される桜の景勝地となっています。
大学の施設も一部は一般の方も利用できるようです。
毎年桜の時期には「桜まつり」が開催され、屋台が出展されたり、夜にはぼんぼりの灯りで夜桜を楽しむこともできます。
見ることができる桜は、ソメイヨシノ、ヤエザクラ、センダイヤザクラなどになります。
ソメイヨシノが散ったあとには、ギョイコウ(御衣黄)という緑から黄色に変わる珍しいサトザクラの品種も見られるようです。
また、桜の開く前であれば、公園の広場横に並ぶ椿を愛でることも可能です。
鏡野公園の歴史は昭和10年に四国種馬所として造られ、草競馬が行われていた場所からはじまります。
太平洋戦争後は牛や山羊などの育種・繁殖などの研究が行われる場所となりました。
その後、昭和53年に天皇陛下をお迎えした第29回全国植樹祭が開催。
それを記念して公園として整備されたものが現在の鏡野公園です。
公園になって40年。
たくさんの人々と思い出をつないできた公園と言えるでしょう。
鏡野公園の花と景色
200mのソメイヨシノ桜のトンネル
見所はなんといっても全長200mに及ぶ桜(ソメイヨシノ)のトンネルです。
OLYMPUS OM-D E-M1
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
150mm F4.0 / 1/1000s / iso200
この季節、鏡野公園に行ったら必ず見ておきたい「200mの桜のトンネル」がこちら。
工科大学の前から公園の駐車場にかけては、定番のたこ焼きやイカ焼き、アイスクリン(鶏卵、砂糖、
高知工科大学の緑地
公園の歩道と大学の緑地には仕切りがなく、自由に入ることができます。
芝生の上ではシャボン玉を飛ばして遊ぶ家族連れ、レジャーシートを広げてお花見の宴を楽しんでいる団体など、多くの人で賑わっていました。
花は満開。
強い風が吹くと、花びらが風に舞い桜吹雪。
風に舞う花びらは本当に美しく。
桜のトンネルを歩きながら、桜吹雪を見るのが好きという方が多いのも頷けます。
ヨウコウザクラ
天城吉野(
作者は元教師であった愛媛県の高岡正明氏。
氏が送り出した教え子たちが戦場に散ったことを悼む鎮魂の旅に出た沖縄で、寒緋桜(カンヒザクラ)と出会い、この桜が生まれることにつながったといわれています。
改良25年にして作出された陽光桜(ヨウコウザクラ)を、作者は「平和のシンボル」として各地に贈り続けたという逸話があります。
センダイヤザクラ
他にも写真はありませんが、ソメイヨシノよりも大きくて濃い色の花を咲かせるセンダイヤザクラもあるようです。
センダイヤザクラ(仙台屋桜)は、牧野富太郎博士が高知の「仙台屋」という店の前にあったの桜を発見して命名したものです。
お店の名前が「仙台屋」でなかったら、別の名前が付いていたかもしれません。
ユキヤナギ
OLYMPUS OM-D E-M1
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
150mm F4.0 / 1/1600s / iso200
高知工科大学の駐車場脇に植えてある「ユキヤナギ」も満開です。
バラ科シモツケ属の落葉低木です。
レンギョウ
OLYMPUS OM-D E-M1
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
150mm F3.5 / 1/1250s / iso200
こちらはモクセイ科の「レンギョウ(連翹)」の花。
春になると、あちこちの生垣などで見かける黄色い花です。
学名は「 Forsythia suspensa」。
イギリスの王立植物園の監督官を務めていた園芸家、ウィリアム・フォーサイス(William A. Forsyth、1737年 - 1804年)さんの名にちなんで名付けられたとのこと。
おまけ(レンゲ)
OLYMPUS OM-D E-M1
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO
135mm F5.0 / 1/1250s / iso200
植えている訳ではないようですが、芝生の脇に咲いたレンゲの花も咲いていました。
子供の頃はあまり珍しい花でなかったと記憶していますが、最近は見る機会がずっと減ってしまいました。
鏡野公園までのアクセス
- JR土佐山田駅からJRバスで約10分「神母ノ木」バス停下車、徒歩約5分
- JR土佐山田駅から土電バスで約10分「工科大入口」バス停下車すぐ
- 高知自動車道南国ICから車で約25分
- 高知龍馬空港から車で約20分
南国ICから国道195号で土佐山田駅方面を通るルートの場合、土佐山田の街で少し混雑するポイントがあります。
市街地さえ抜ければ、その後は物部川にかかる橋を渡って「土佐山田町神母ノ木(とさやまだちょういげのき)」の町に入り、信号を右折して少しで左手に見えてきます。
神母ノ木の交差点付近は少し狭いですが、特に苦労することなくアクセスできると思います。
高知市からのアクセスなら、国道195号に入らず、国道32号から国道55号(南国バイパス)を野市町方面へ。「のいち駅」周辺から県道22号または237号、272号と走った方が混雑するポイントがなく、楽に到着できます。
鏡野公園(高知工科大学横)
住所:高知県香美市土佐山田町宮ノ口
お問い合わせ:0887-52-9880(香美市いんふぉめーしょん)
まとめ
鏡野公園は高知市内からのアクセスも良く、駐車場は大学用と公園用でしっかりと分けられていますので、多少の混雑はあるものの、学生が多くて駐車できないという心配はありません。
広い敷地に芝生だけでなく、日陰になる屋根付きの東屋などもあって、1日のんびりとお花見を楽しむことができるスポットです。
私たち夫婦も3時間ほど写真撮影を楽しんだり、読書したりして過ごしました。
香美市はアンパンマンの作者でもある「やなせたかし」氏の故郷でもあり、町の様々なところで彼のイラストを目にする機会があることでしょう。
日本三大鍾乳洞の1つで、1934年に国の天然記念物および国の史跡に指定された鍾乳洞「龍河洞」も車ですぐの場所にあります。
高知観光で立ち寄ったのなら、そちらも合わせて立ち寄ってみるのも面白いかもしれません。
この後は香南市の西川花公園に移動します。
撮影機材: