とさでいず

愛車DJデミオのカーライフを中心に自転車、バイク、高知のおすすめスポット、写真についてなど色々と書いています

前浜の夕日

天気が良い日の夕刻、
私は時折、土佐湾を眺めに行く。

よく向かうのは30分前後の距離にある浜辺。
桂浜、長浜、前浜、トリム広場の辺り。

特に後川河口にある前浜は駐車場すらないが、
オートバイで飛ばせば10分程度だ。

東京のお台場と同じように幕末のペリー来航を受けて
幕府は各藩に海防強化を指示し、
それにより作られた砲台跡の碑がここにもある。


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前浜は砂浜の先に防波堤やテトラポットがあって、
景観としては少し殺風景で、
浜にも砂利が多く、特別に美しい砂浜ではない。

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西は高知新港の手前まで長い海岸線が続き、
奥に浦戸、桂浜が張り出して見える。

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そして、ここからの夕日は海面ではなく、
浦戸の方に沈んでいくので、
何だかもどかしく感じることある。

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ただ、目の前に広がる海は広く、
沈む太陽は旅先で幾度も出会ってきた、
あの夕日たちと同じように赤く美しい。

学生時代に瀬戸内に面した高松市に暮らしたことがあったが、
あまり海を眺める気持ちは持たなかった。

その後に東京の八王子に住んで、
休日にはオートバイで山へと走ることが多かった。
部屋の窓から見る夕日は高尾山の方へ沈んでいく夕日だった。

10年ぶりに身近に海を感じる場所に移り住んだせいなのか、
この太平洋に面した土佐湾の、
海と夕日の見えるこの景色が、
自分にとって何かの意味を持つように感じる事がある。

海の色、波のリズム、空の模様。
何を表しているのか分からない。

しかし、訪れたことのない場所に向かって、
雨の中を走っている旅の一時のように、
楽しみと少し寂しさの入り混じる。
あの気持ちに近い物を感じたような気がする。