とさでいず

愛車DJデミオのカーライフを中心に自転車、バイク、高知のおすすめスポット、写真についてなど色々と書いています

北海道ツーリング -4- [8.8 北竜→ 羽幌]

8月8日

午後4時20分ごろ、ひまわりの里を出発し
国道沿いのホクレンで給油し、
再び留萌に戻りオロロンラインを北上するか
内陸部から北上して苫前で海に出るかを少し迷ったところ
同じ道は面白くないと言う結論に達し
後者の道を選択する。

国道275号線を幌加内方面へ走り出したものの
再び天候は悪くなり
霧雨の中を延々と走ることになった。

国道脇には一面の畑。
そして白い蕎麦の花が咲いている。
この一体は有名な蕎麦の産地なんだそうだ。
晴れていれば、青い空に生える緑と白い花が見えるんだろうなと
少し残念に思った。

275号を左折し239号から霧立峠へ
弱い雨だった為に油断して
ブーツカバーを装備しなかったのが間違いで
1時間も走った頃にはブーツの中は
水浸しになってしまっていた。


ここからは高速ロングワインディングとなり
30km前後GSもない。
更に交通量も少なく、山の中を一人淡々と走ることになる。

ただ、そんな状況でも少し楽しいと思ってしまう辺りが
自分がバイク馬鹿であることを実感する瞬間でもある。


区間を抜けると古丹別の集落へついた。
既に日は落ちて暗くなってしまっているが
幸い雨が小降りになっていたので
コンビニの前で地図を確認する。

道を挟んで反対側にBMWのバイクに乗る男性が目に付いた。
彼も宿を探しているのだろうか?

あと数キロも走れば日本海に抜けられる。
そうすれば苫前や羽幌の町が近い。

とりあえず、苫前まで走ることにして
再び883に跨り走り出した。


日本海側に抜けると道は国道232号に入る。
右折すると苫前の町はすぐそこだ。
町の中にあるセイコーマートに止まり、
道内のリーズナブルな「とほ宿(旅人向け民宿)」を集めた一冊の雑誌「とほ旅」を購入。
そして、コンビニの軒下で雨宿りをしながら
夕食にお茶とおにぎりを1つ食べる。
妙に粗末な夕食だが、なんだか満たされた気分になるから不思議だ。

そうしていると、
「さっきのハーレーの人だろ?」
突然、声をかけられた。
どうやら先ほどの集落で見かけた
BMWの男性が追いついてきたようだ。

年齢は40~50歳くらいだろうか
「今日はこの近くにあるキャンプ場か、
バス停(北海道のバス停は屋根だけではなく、小屋のようになっていることが多い)で
寝ようかと思っている」
というので
「自分は羽幌で安い宿を探してみようと思っている」
と応えると、男性は
「お金がないわけではないけど、宿にお金を使うのはポリシーに反する」
というようなニュアンスの事を言っていた。

さすが夏の北海道。色々な旅人がいるものだ。

彼と別れ、羽幌の町の入り口にあるセルフのホクレンで給油。
その後、道の駅「ほっと・はぼろ」に到着。
併設された温泉宿泊施設「サンセットプラザ」で
今晩の空き部屋はないかと尋ねてみたが既に満室であるらしい。

付近の宿泊施設を書いたガイドマップをいただき
再び霧雨の降る駐車場へ。
建物の屋根の下で薄明かりの中
ガイドマップとツーリングマップルを眺める。

道の駅の駐車場では日帰りで
温泉を楽しんだ家族連れやカップルが
傘を並べて歩いている。
こんなときはバイクの一人旅は孤独なものだ。


北海道ではキャンプを楽しもうと
意気込んできたものの、雨の中を走り続けて体力も消耗しているし
乱視の為に夜間の雨天走行で目も疲れてしまい
明日の出発のことを考えると
これからキャンプ場まで走り、
テントを設営する意欲は残っていなかった。

さて、そうなると選択肢は「ビジネスホテル、民宿、バス停」が・・・。
少し迷って選択したのは
セイコーマートで買った「とほ旅」に載っていた
「カフェ&イン吉里吉里」という宿で、
素泊まりだと3,600円からの設定だ。

早速電話を掛けると、時間も遅いので夕食はないが
相部屋でよければ止まれるという。
電話で場所を教えてもらうと
早速、宿へ向かう。

何とか宿にたどり着き国道沿いの駐車場に
バイクを止めてキーを外し宿に入ると
国道沿いはバイクが目立ち、いたずらされると困るので
裏に入れた方がよいと教えてもらい
移動するために駐車場に戻る。

エンジンをかけるためにキーを出そうと思って合羽のポケットを探る。
あれ、キーがない!?
今度は合羽をめくってジーンズやジャケットのポケットを探る。
ここにもない。
宿のご主人が懐中電灯片手に一緒に探してくれたが
全く見つからなかった。

仕方がないので、持ってきていた予備のキーを取り出して
バイクを移動し、朝になったら探してみることにした。。

宿に入り、宿帳を記入したら
お風呂に入りカフェスペースで他の宿泊客と談笑したりする。
のんびりコーヒーを飲んでたところ
宿のご主人がアンケートを持ってきて、
任意で記入して欲しいと渡された。
アンケートには乗っているバイクやコメントを記入する欄がある。
吉里吉里では、ライダーズ名鑑といって宿を訪れた旅人たちの
データを写真付きでファイルに保存している。
宿泊客はそのファイルを見せてもらう事もできるので
過去に訪れたときの自分のコメントや
友人たちのコメントも見ることができて楽しい。

ひとしきり話した後は
各々の部屋に戻って就寝。
ベッドに寝転んで目を閉じた後、
ほんの少し考え事をしたような気がするが、
すぐに眠りに落ちてしまい。
何を考えていたのか覚えていない。

ただ、何となく。どこかの道を走っている夢を見たような気がした。